火にくべる

火にくべてしまいたい日常の機微

11/18

この数日、なんだか気分がアッパーで危ういなと思っていたら、案の定ダウナーに転じて、身の回りのことが何一つできていなかった。無理やり身辺を整えたらもう深夜。結局また何もできなくて、ベッドに転がって無の時間を過ごしている。音楽を作ると生活が破壊されていく。

 

内定先から義務付けられたTOEICは勉強の必要がないと判断した結果、ほとんど勉強していない。なんやかんや700点ぐらいは取りたいと思ったけれど、それもきっと無理だろうという気がしてきた。どうにでもなれ。500点切ってたら受け直す。いや、やっぱ600点はほしい、ほしいよ〜…

 

必要にかられて、アンビエントキョウトに行った。展示は去年よりエクスペリメンタルな感じがして、私は好みだった(じっくり没入できるものは2会場目に設置されているようだ)。Corneliusの楽曲は本当に光との相性が良くて、うっとりする。スタッフのお姉さんとなぜだか1時間半ほど立ち話をして、インスタを交換して、とても充実した日になった。なのに、2会場目に行き忘れた!信じられない。もう一度チケットを買って、観に行かなければならない。

 

曲を作っている。今回はリファレンスから抽出したアイデアや曲の構成、音成分、要素について片っ端から紙に書き留めて、素案をしっかり言語化してから制作を始めた。時間はかかるけれど、この方法はとても性に合っている。万人受けするかは知らないが、自分の好きな曲ができそうで嬉しい。

曲制作は絵の制作ときっと似ている。描きたい風景は何か、どんな画材を使うのか、光と影のニュアンスをどう出すのか、もっと学べる部分はたくさんある。毎度毎度美術展を見るたびにそう思うのに、全然途上段階。

ところで、ほかにも曲を編曲している。昔の曲だから、今の手癖で音をむやみに足すことができず、楽器も変えられなくて行き詰まっている。一進一退といった感じ。それこそ、もっと歌詞と同じ地点からみえる風景に立ち返らなければならない。没入して苦しくならないと作れないはずなのに、なんせ苦しいから、体感的には忘れてしまっていた。

 

世間体や評価に依存することのない、自分自身に固有の価値を大切にしてほしい、とよく人に話す。結局、人には自分が言われたいことを話しているのだと思う。せめて話を聞いてくれるあなただけでも自分自身のことを信じてほしい、と思って、いつも言っている。

他人からもらえる幸せは尊いけれど、わずかなものだから、本当の意味で幸せになるには自分の力で這い上がらなければならない。でもそれって苦しい話だ。苦しくないか、そんなのは。苦しいと思って、会話を重ねて紛らわす。

会話は大好きだ。けれど、言いたいことを言うだけいって、言われたい言葉を待つ会話は不毛である。会話には不文律があるし、返ってくる言葉への期待が交じるのは至極当然だけれど、つまり、期待を主目的にした会話ほど空しいものはないということだ。そういうのはきまって自分の行動に自信がなかったり、何かから逃げたいときで、誠実なコミュニケーションとは到底いえない。解決には、心の余裕、なにより自分の課題に向き合う度胸が必要だけど、これは悪循環なのでなかなか抜け出すことができない。書いていて本当に嫌になってくるけれど、そうなっているなと感じるとき、自分のことをつまらなくて、気色悪い人間だと感じる。そのくせ、いろいろな人にそうしているような気がして、眠れない。

 

一方、創作のクオリティやスキル(もっといえば「いいところ」で括られる、他者にとっての利点)を自身の存在意義にしてしまうのはあまりにも危うい話だけれど、そういう瞬間が度々あって、そのときふと「自分はすでに誰からも見捨てられているのではないか?」と思う。そういうときに、隙間を言葉で詰めて紛らわせようとする癖もやめたい。

 

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昨日、私の想像力では簡単には理解できないうえ、どうしようもなく悲しい話を聞いて、すこしだけ泣いて、的外れな慰めにもならない返答をして、また落ち込んだ。逆に気を遣わせてしまったような気がする。想像もできないことに対する返答は、まざまざと人間性を映し出す。自分の思慮の浅さが恨めしい。

 

自分の人格にゆるせない部分があって、本当に血で血を上塗りしているような、そんな冷たい気分がうっすらと流れている。心臓を握られている。そうして弁明するように言葉を重ねれば重ねるほど、逆につまらない自分、取るに足りない自分の本性が露呈していく。そんなことばかり考えると心ごと崩れてしまいそうで、でも身の回りのことは着々と動いている、なんなら自分で動かしているのだから、いま止まるわけにはいかない。最低だ。そんなことばかりだ。

どうしよう、文章書けば書くほどもっと嵌っていくような、自分のことめちゃくちゃ嫌になってきて、寝た方がいいのに

どうすればいいか、わからない。