火にくべる

火にくべてしまいたい日常の機微

いらない花

汚言癖ぬけなくなって合法ギリギリの銃より全然ダサい

 

いらない花咲いてひと摘みもって行く夏が夏らしくて残酷だ

 

いさかいもなかったようにふるまえばきみのさらさらの髪が憎いよ

 

骨をぱりぱりと噛んでもつまらないでしょ 夕暮れはちかい 死にゆく

 

「だれでもよかった」と言った すこしだけ眉が下がった 風で吹き飛ぶ

 

いますぐ呼吸を断ち切りほんとうの意味でなつかしいと思われたい

 

「だれでもよかった、だれでもよかった、だれでもよかった」魔法のように

 

いらない花が散ったところに三文字の墓標を立てるそれこそ祈り