火にくべる

火にくべてしまいたい日常の機微

花の残像

あの鴨は時の流れに逆らって静止画みたいな顔をしている

 

かさかさの葉っぱが顔に飛んでくるとき有機的結論が出る

 

路地裏の向こう側まで抜ける空 花はちぎれて重ねて枯れて

 

夕暮れはぽっかり空いた鳩の群れまだ冬はまだそこで待ってる

 

もうきっと 筆を置いたら街へ出る 分光器から漏れ出るひかり

 

小さな星はいちど砕けてまた咲いてめぐりの力をぼくは信じる