2022-11-09 花の残像 あの鴨は時の流れに逆らって静止画みたいな顔をしている かさかさの葉っぱが顔に飛んでくるとき有機的結論が出る 路地裏の向こう側まで抜ける空 花はちぎれて重ねて枯れて 夕暮れはぽっかり空いた鳩の群れまだ冬はまだそこで待ってる もうきっと 筆を置いたら街へ出る 分光器から漏れ出るひかり 小さな星はいちど砕けてまた咲いてめぐりの力をぼくは信じる