火にくべる

火にくべてしまいたい日常の機微

喫茶廊

 

ひかり降る音だったのかくしゃくしゃの紙を広げて飛行機を折る

 

 

塗りたての有機溶剤閉じこめた部屋に適度な暮らしつづいて

 

 

ピンボケにならない程度に目が冴えてハイファイ寄りの夜を捉えた

 

 

ごめんなさい。いつでもいいよ。また会おう。親切なこと、初めて知ったよ

 

 

コマ撮りのようにすべてが決まってく荒涼とした喫茶でひとり

 

 

追憶はノイズのように噛み付いてそれよりもいまやさしい声を

 

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あの頃の桜のほうが好きだった 散る風に散り君に幸あれ