火にくべる

火にくべてしまいたい日常の機微

実感

太陽に灼かれて死ぬ、より先にシミになるかな まつげに透ける

 

たましいと色とが半分ずつ抜けて床に吹き込む風がやわらか

 

ガラス戸の前に落ちてる鋭角の虹を拾ったあの日が遠い

 

二日酔いのごとく揺られて寝不足にぴたりとはりつくバスの背もたれ

 

PHONETIC関数により導いたアラシヤマヒカリサブロウの時間

 

ねむりつつ実家のような地下鉄で実家と呼ばない家まで帰る

 

諦念はみちしるべだと思うから残さず描く 実感が無い