火にくべる

火にくべてしまいたい日常の機微

僕の見た稜線

初雪を見れば悟ってしまうから秋の幕間で踊りつづける

 

十月の愛が衝き合う間隙に鎮痛剤を詰めては夜明け

 

川面には嘘つきしかいないと諭したauthentic loserの死が

 

直通特急の止まらぬ文脈の底にひとへのまなざしがある

 

「一番」は誠実じゃないような気がするから一筋の銀河を蒔いた


ひかりもて編んでは潰すビルディング硝子片砕け落ちては雪へ

 

字足らずの声を上げつつ軒先に溶け氷のぶつかり合う番茶